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2024.10.08
お知らせ
自動化生産システムを実現するためのサービス(デジタル)
自動化を普及・促進するための3Dマトリックスソフトを公開
開発の背景

 

 我が国においては、少子高齢化や慢性的な労働力不足が深刻な課題となっており、これらの課題に対処するためには、生産性の向上や効率化が不可欠であり、その手段として生産自動化が注目されています。
 当会では、製造現場におけるデジタル化やIoT化、スマートマニュファクチャリングの実現に向けて、工作機械ユーザの自動化要求への対応や、工作機械メーカの自動化への取組みの底上げを図る目的で、今後製造される工作機械を対象として、機械、周辺装置を含む生産システムについて、システムの規模や省人化・無人化の自動化レベルに応じた工作機械及び周辺装置の仕様・機能の指針を策定致し、3次元マトリックス形式の表記にまとめました。

 

 

3Dマトリックスソフトの位置づけ

 

 本マトリックスソフトは、工作機械メーカやユーザが示す自動化レベルに対して、工作機械として必要な具体的仕様や機能を示しております。  社内で自動化について検討を行う際やユーザとの自動化の打合せを行う際に本ソフトウェアをご利用いただき、同一指標に基づいた意見交換を行えることで、効率的かつ効果的な自動化の実現が期待できます。

 

 

生産システムの自動化レベルの基準(定義)

 

 生産システムの自動化を普及させていくためには、自動車の自動運転の様に自動化レベルの基準を定義し、工作機械メーカ、ユーザ双方が自動化に取組む指標を示すこととしました。
 生産システムの自動化レベルを1~5の5段階に分け、生産工程の主体が「人」か「システム」かで分けて定義づけました。自動化のレベルと技術的難易度は、必ずしも一致したものではなく、技術的難易度は、技術の進歩により変化すると考えられます。
なお、全ての生産工程を「人」が作業する状態を「レベル0」とし、今回の自動化レベルの基点としています。

 

レベル1:ワーク等搬送の自動化
生産準備の一環として、AGV(自動搬送装置)、AMR(自立走行搬送ロボット)等を用いて、工作機械本体の近くに工作物、工具、治具等を自動的に配置する等、加工前に行う諸作業の自動化を示しています。

 

レベル2:加工の自動化
チャック爪や工具情報の自動登録、加工プログラムの自動作成等の加工工程に直接関係する生産準備や加工状態の自動確認、工具刃先の自動確認、切屑の自動認識と自動清掃等、加工工程中の諸作業の自動化を示しています。

 

レベル3:検査の自動化
機械からのワークの自動取り出し、ワークの自動搬送、機内外の自動計測等、検査に関する諸作業の自動化を示しています。

 

レベル4:品質保証の自動化
検査データを分析し、分析結果を「加工」に修正指示し、修正に基づいた「加工」を自動実行することを示しています。

 

レベル5:完全自動化
全ての生産工程が、「システム」によって稼働し、「人」が全く介在しない状態を示しています。

 

 

 

 

 

3次元マトリックスソフトの概要

 

3次元マトリックスソフトは、下記の要領で整理しました。                   

 

(第1軸:施設規模)

・機械単体

・SMC(シンプルマシニングセル)

・FMC(フレキシブルマシニングセル)

※SMCは、機械1台+ロード・アンロード装置1台を想定しています。

※FMCは、機械複数台+ロード・アンロード装置複数台を想定しています。

 

(第2軸:生産工程)

生産準備、加工、検査、保守の4つの大きな分類(ここでは、保守の定期検査は含まれません。)

 

(第3軸:自動化レベル)

レベル1:ワーク等搬送の自動化

レベル2:加工の自動化

レベル3:検査の自動化

レベル4:品質保証の自動化

レベル5:完全自動化

3Dマトリックス図

 3次元マリックスソフトのキューブの各面にカーソルを合わせてクリックすることで、各生産工程と各施設規模の自動化レベルの指標となる仕様や機能の詳細が表示されます。(3Dマトリックス 使用方法 参照)

 また、仕様や機能は、ハード系(メカ系、電気系、物理系等)機能、ソフト系(通信、情報のやり取り等)機能、情報(ソフト系で用いる情報・データ等)系機能と分けて表示されます。

 

 

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