ましんつ~るまがじん~vol.67~

INDEX

・今日のコラム………… JIMTOF2012結果報告(続報その2)

・統計更新情報………… 2012年11月分速報発表

・編集後記  ………… ノロウィルスにご注意!

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◇ 今日のコラム
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○JIMTOF2012結果報告(続報その2)

今回はJIMTOF2012結果報告(続報その2)として、JIMTOF
期間中に開催された「工作機械関連ソフトウェアワークショップ」と「主催者
企画展示」の結果について報告します。

(1)工作機械関連ソフトウェアワークショップ
日程:11月2日(金)10:30~16:10
会場:東京ビッグサイト会議棟6F 610会議室

CADで描かれる製品図面と、CAMで作成されるカッターパスは、多軸化、
多機能化が進む近年の工作機械において、機械のパフォーマンスを向上する為
に必須のデータであるといっても過言ではありません。

JIMTOFでは、機械加工を支えるCAD/CAMメーカが一同に集い、
工作機械メーカに最新のCAD/CAMシステムの情報提供を行うソフトウェ
アワークショップを開催しました。

今回で第6回目を迎えたこのワークショップには、当会会員である(株)ブ
ルームLMT、(株)ジェービーエム、ライコムシステムズ(株)(株)牧野
フライス製作所、、レニショー(株)、シーメンス・ジャパン(株)、(株)
ソフィックスの7社がプレゼンテーションを行いました。

当日は44社88名が聴講し、CAD/CAM業界の潮流や最新システムの
説明を熱心に聞き入っていました。

(2)【主催者企画展示1】汎用旋盤と匠の技が作る職人の砲丸
日程:11月1日(木)~11月6日(水)
会場:東京ビッグサイト東5ホール前ガレリア

毎回JIMTOFでは、工作機械を通じた日本の優れたものづくりを来場者
に紹介する主催者企画展示を開催しています。

今回はその1つとして、汎用旋盤を用いて製作された砲丸と、その砲丸職人
である辻谷政久氏を招いたトークショーを開催しました。

辻谷氏が製作した砲丸は1996年のアトランタ五輪から2004年のアテ
ネ五輪まで3大会連続で金・銀・銅の全メダルを独占するという偉業を達成し
ました。

良く飛ぶ砲丸の条件は、重心の位置と球の中心が一致していることですが、
砲丸の外面を削るだけでは重心の位置はわからないため、多くの砲丸メーカが
砲丸の中に様々な細工を施しているのが実情です。

しかし、辻谷氏は素材となる鋳物の製造工程から研究した上で、汎用旋盤を
駆使し外面の削りを行う中で、切削音を5段階に聞き分け、加工物の色、感触
を頼りに加工を施すことで重心の位置と球の中心を一致させ、世界一飛ぶ砲丸
を作り出すことに成功しました。

この成功のドキュメントと匠の技を、今回のJIMTOFにおいてご本人の
トークを交えて紹介しました。

球の重心の位置を探りながら加工を施すという技は、NC工作機械では成し
得ないものですが、こうした匠に触れた来場者からは「ものづくりに携わる者
として、自らの経験や技能を信じる可能性や勇気を貰った。」といった感想が
多く聞かれ大きな反響を呼びました。

(3)【主催者企画展示2】下町ボブスレー 大田区ネットワークプロジェクト
日程:11月1日(木)~11月6日(水)
会場:東京ビッグサイト東3ホール前ガレリア

2つ目の主催者企画展示として、大田区の機械加工メーカが集まり、共同開
発したボブスレーの展示と、プロジェクトメンバーによるドキュメントトーク
ショーを開催しました。

氷上のF1とも言われるボブスレーにはフェラーリやBMWといった資金力
の豊富な世界的自動車メーカが参入し製作していますが、日本メーカの参入は
ありません。

工作機械ユーザが多く集まる「ものづくりのまち」大田区では、区内の町工
場の優れた技術力を結集し、現在2014年の冬季五輪ソチ大会での採用を目
指したボブスレー製作の夢プロジェクトを実施しています。ボブスレーの刃の
製造などでは国産の工作機械が使われており、今回のJIMTOFでは、この
プロジェクトと町工場の活力をPRしました。

会期中に新聞やテレビなど各マスコミ報道が盛んに行われたこともあり、同
プロジェクトは全国に知れ渡りました。また、日本ボブスレー・リュージュ連
盟やボブスレー日本代表選手が急遽来場し、斬新な設計が施されたボブスレー
に深く興味を寄せるといった反響もありました。

なお、今月から長野県にあるコースで同ボブスレーの走行実験が行われてい
ます。2年後の冬季五輪でこのボブスレーが世界を驚かす瞬間を期待しながら、
プロジェクトの今後を見守っていきたいところです。

(4)【主催者企画展示3】JIMTOF50周年記念展示
日程:11月1日(木)~11月6日(水)
会場:東京ビッグサイト西4ホール前

3つ目の主催者企画展示として、50周年を迎えたJIMTOFの歴史を振
り返るパネル展示を行いました。

日本のマクロ統計や東京五輪、いざなぎ景気、大阪万博、オイルショック、
バブル崩壊、リーマンショックなどの歴史的エポックを並べ、その中で開催さ
れた過去のJIMTOFについてビデオ映像と共に紹介しました。

50年という長い歴史の中で、大変多くの方がJIMTOFに携わり、工作
機械業界を支え続けてくださったことを主催者としても改めて感じた展示とな
りました。

多くの業界関係者や来場者がこの展示を前に足を止め、JIMTOFの歴史
とともにご自身の歴史を振り返られていた様子が窺えました。

3回に分けてお伝えしてきましたJIMTOF2012の結果報告は、以上に
なります。

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◆ 統計更新情報
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○2012年11月分受注速報発表(12月10日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/pdf2012/p1211/sokuhou1211.pdf

速報(2012年11月分)

金額(百万円)前月比 前年同月比

受注総額    88,837   94.2   79.3

うち内需    29,979  108.9   79.5

うち外需    58,858   88.1   79.3

※ひとこと
2012年11月の受注速報では、受注総額が25カ月ぶりに900億
円を下回りました。内需はJIMTOFの影響もあって、前月から増加し
ましたが、外需は総額と同様25カ月ぶりに600億円を下回りました。
国内外ともに厳しい経済環境が続いており、その影響が工作機械の受注
額にも見られ始めたものと考えられますが、詳細な状況は、確報でお知ら
せいたします。

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○ノロウィルスにご注意

毎年11月から2月にかけて流行するノロウィルスが猛威を振るっているそう
です。

11月27日付の厚生労働省の報道発表によりますと、ノロウィルス等による
感染性胃腸炎の患者数は、過去10年の同時期で過去2番目に多い水準とのこ
とです。

その症状は、おう吐、下痢、腹痛、軽い発熱で、ウィルスに対する特効薬は無
く、対症療法が中心になります。

また、主な感染経路は経口感染で、予防には、食事前や帰宅後の徹底した手洗
いが有効とのことです。

仕事以外にも、忘年会など何かとあわただしくなる年末ですが、楽しく過ごす
ためにも、手洗いを心掛けたいものですね。

(M)

次回、Vol.68は2012年12月17日(月)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

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【ましんつ~るまがじん】

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