ましんつ~るまがじん~vol.82~
INDEX
・今日のコラム………… CIMT2013(中国)報告
・統計更新情報………… 2013年4月分受注速報発表
・最新情報……………… 1.2013工作機械関連技術者会議開催のお知らせ
(一般社団法人日本能率協会)
2.第359回講習会「CAEのための材料力学-基本
に立ち返ろう」開催のお知らせ
(公益社団法人精密工学会)
・編集後記 ………… 北京にて(S)
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◇ 今日のコラム
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○CIMT2013(中国)報告
今号では、4月22日(月)から同27日(土)までの6日間、中国・北京
市郊外の新中国国際展覧センターにて開催された展示会「CIMT2013」
の概要をお知らせします。
今展示会における日本からの出展企業数は約90社にのぼり、日工会会員か
らは直接、もしくは現地法人や提携代理店等を通じ40社が出展致しました。
また、展示会全体の出展企業数は前回展より132社増の1,538社でした。
最近の中国製造業では、人件費の上昇や熟練労働者の不足等を理由に、生産
ライン・工作機械に対して自動化のニーズが高まっているとされていますが、
今回の展示会では作業者にかわり、加工部品を機械に載せたり、下ろしたりす
るロボット・ワークローダーと複数の機械を組み合わせた自動化ラインの提案
が、中国メーカを中心に大変多く展示されていました。
近年、中国メーカーは海外企業との技術提携や買収により技術競争力を高め、
製品レンジを従来の低級機分野から中級機分野へ進出することで、市場シェア
の拡大を図っています。
今回の展示会で、中国メーカーの出展機を見る限り、全般的に機械精度は数
年前に比べ向上しており、機械要素や制御装置などの関連機器も積極的に自主
開発が行われているように感じました。このような動きをみると、今後、中国
国内だけでなく、世界的な競合関係も、複雑・多様化していくものと予想され
ます。
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◆ 統計更新情報
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○2013年4月分受注速報発表(5月14日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/machine/data
速報(2013年4月分)
金額(百万円)前月比 前年同月比
受注総額 81,476 90.0 75.9
うち内需 26,776 79.7 78.0
うち外需 54,700 96.2 74.9
※ひとこと
4月の受注速報を見ますと、受注額は3月の年度末効果の反動減もあっ
て前月からは3か月ぶりに減少しましたが、2月とほぼ同水準で、状況に
大きな変化はないものと思われます。内需は景気回復期待、外需は円安、
といった増加要因が今後は期待されますが、実態に反映されるのには、い
ましばらく時間が必要な状況にあるとみられます。
詳しい内容につきましては、20日の確報発表の際に、見ていきたいと
思います。
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◆ 最新情報
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1.2013工作機械関連技術者会議開催のお知らせ(一般社団法人日本能率協会)
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2013年7月3日(水)・4日(金)の2日間、三田NNホール(東京都港区)
において、(一社)日本能率協会主催による「2013工作機械関連技術者会議」
が開催されます。
本会議は、注目の最新工作機械技術について情報を収集するまたとない機会
と存じますので、奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
なお、日本工作機械工業会会員企業の皆様には、後援団体料金が適用され、
通常より安い料金でご参加いただくことができます。
また、6月3日(月)到着分までは、早期申込割引料金が適用されますので、
是非お早目にお申込みください。
1.開催日程:7月3日(水)・4日(木)の2日間
2.会 場:三田NNホール
3.プログラム
セッション1 メーカとユーザが考える今後の工作機械
7月3日 10:00~13:00
●講演1:工作機械のグローバル戦略の現在、過去、未来
長江 昭充 ヤマザキマザック(株)
取締役副社長 技術生産本部 本部長
●講演2:日産自動車が考える今後の工作機械への期待
今津 英敏 日産自動車(株) 取締役副社長
セッション2 5軸MCの精度評価と補償技術の今後
7月3日 14:00~17:00
●講演1:5軸MCの幾何偏差とその評価方法
堤 正臣 東京農工大学 理事・副学長
●講演2:5軸工作機械の幾何偏差の評価
笠原 忠 (株)牧野フライス製作所
開発本部 先行開発部Aグループ 制御技術チームリーダ
●講演3:5軸MCの幾何誤差の自動校正技術
松下 哲也 オークマ(株)
研究開発部 要素開発課 副参事
セッション3 工作機械の知能化・スマート化の最新技術
7月4日 10:00~13:00
●講演1:工作機械設計における省エネ・スマート化
~工作機械部品のCFRP適用~
田中 克敏 東芝機械(株)
ナノ加工システム事業部 技術顧問
●講演2:CNC自動旋盤のICT活用による生産性や稼働率の向上と高付加価値
生産の実現
柳平 茂夫 シチズンマシナリーミヤノ(株)
開発戦略本部 副本部長
●講演3:SFC制御の展開~ラダー言語、G言語からの脱却~
高原 宏行 (株)ジェイテクト
ユニットシステム技術部 制御システム開発室 グループ長
セッション4 世界に誇る高付加価値量産加工技術
7月4日 14:00~17:20
●講演1:Additive Manufacturing(AM)、LUMEXとアプリケーション
(金型、医療機器)
漆崎 幸憲 (株)松浦機械製作所
技術本部 営業技術 ゼネラルマネージャー
●講演2:難削医療部品の最新加工技術
大分 義光 三菱マテリアル(株)
加工事業カンパニー 超硬製品事業部 販売企画部 部長補佐
●講演3:航空機CFRP加工機とCFRP加工技術
ニ井谷 春彦 三菱重工業(株)
工作機械事業本部 加工技術センター センター長
●講演4:ゼロチップ加工技術
秀田 守弘 (株)森精機製作所 エンジニアリング本部
加工技術部 先端加工技術課 マネージャー
●講演5:航空機エンジン部品加工の動向とシミュレーション技術を用いた
高効率加工
夏明 正伸 (株)IHI
航空宇宙事業本部 呉第2工場 生産技術部 部長
大重 慎一郎 (株)IHI
航空宇宙事業本部 呉第2工場 生産技術部 課長代理
4.参加料金・プログラム詳細等
http://school.jma.or.jp/kousaku/index.html
よりご確認下さい。
5.お問い合わせ
一般社団法人日本能率協会 JMAマネジメントスクール
(受付時間:月~金曜日 9:00~17:00 但し、祝日を除く)
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22
TEL:03-3434-6271 FAX:03-3434-5505
E-mail:seminar@jma.or.jp
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2.第359回講習会「CAEのための材料力学 -基本に立ち返ろう」開催のお知
らせ(公益社団法人精密工学会)
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このたび、公益社団法人精密工学会主催により、第359回講習会「CAEのため
の材料力学 -基本に立ち返ろう」が開催されますので、ご案内致します。
読者の皆様にもご参考いただける内容ですので、奮ってご参加下さい。
1.日 時:平成25年5月31日(金) 9:55~17:10
2.会 場:東京理科大学 森戸記念館 第1フォーラム
(〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-2-2)
3.プログラム(予定)
●基調講演:シミュレーションと力学
京都大学 大学院 工学研究科 小寺 秀俊 教授
●講演:材料力学講座1(基礎1)
九州産業大学 工学部 機械工学科 牛島 邦晴 准教授
●講演:材料力学講座2(基礎2)
九州産業大学 工学部 機械工学科 牛島 邦晴 准教授
●講演:材料力学講座2(基礎3と応用)
九州産業大学 工学部 機械工学科 牛島 邦晴 准教授
●講演:CAEによる構造解析のモデル化と結果評価のポイント
株式会社構造計画研究所 SBD営業部技術室 佐橋 直樹 氏
●講演:電子部品のはんだ接合部信頼性設計におけるCAEの利用例
株式会社 日立製作所 日立研究所 機械研究センタ構造信頼性研究部
谷江 尚史 氏
4.参加費
精密工学会会員 20,000円(日工会会員企業は会員扱いとなります)
非会員 30,000円
※会員・非会員ともいずれも講習会テキスト代を含みます。
5.申込み方法
精密工学会ホームページよりお申込み下さい。
http://www.jspe.or.jp/event/koshukai/kaikoku/359.html
■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
○北京にて
冒頭のコラムに掲載しましたCIMT2013に参加すべく、北京市に出張
しました。CIMT展を訪れるのは4年ぶりになりますが、当時は北京市中央
部と会場を結ぶ地下鉄も未開通、展示場の周辺施設もあまり無いような状況で
したが、改めて訪れた今回は、かなり整備が進んだという印象を受けました。
また、出発前にPM2.5や鳥インフルエンザ等が話題になっていたので、
マスクを沢山持参しました。報道によると、4月23日の北京市内の微小粒子
状物質「PM2・5」が大気1立方メートル当たり250マイクログラムを超
える値(日本の環境基準の7倍)を観測したとのことですが、開幕日から数日
間は、空全体がスモッグで曇る日が続き、大気汚染が大きな課題であることを
実感しました。
一方で、CIMT展会場、北京市内いずれもマスクをしている人はほとんど
見られず、むしろマスクをすると大変目立つような状況だったので戸惑いまし
た。北京市環境保護宣伝センターの「公共環境に関する市民の意識調査(4月
9日発表)」では、「PM2.5という言葉を耳にしたことがある」と答えた
市民は24.2%に止まっているとのことです。
急速な経済発展に伴う深刻な環境問題の発生は、かつて我が国も経験したこ
とですが、世界経済が環境保全と両立しつつ成長していくことを願いたいです。
(S)
次回、Vol.83は2013年5月20日(月)に配信予定です。
毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。
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【ましんつ~るまがじん】
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