ましんつ~るまがじん~vol.168~

INDEX

・今日のコラム………… 日工会 平成28年度税制改正要望について

・統計更新情報………… 2015年9月次受注短観発表

・最新情報……………… 1.「工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会」
参加申込受付中

2.「工作機械トップセミナー2015」
開催のお知らせ

・編集後記……………… どの立場で考えるか。(T)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇ 今日のコラム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○日工会 平成28年度税制改正要望について

日工会では、毎年税制改正要望書を取りまとめ、政府関係各所へ要望を行っ
ております。平成28年度税制改正の要望書は9月25日の理事会で承認され
ましたので、その内容を簡単にご紹介いたします。

今年度の要望書は、最重点要望項目2項目、一般要望項目13項目の計15
項目となっています。

【最重点要望項目】
1.法人実効税率の引下げ
2.減価償却制度に係わる税制
(1)償却資産に係る固定資産税の見直し
(2)固定資産税に係る評価時期の見直し
(3)減価償却制度の見直し

【設備投資に関する一般要望項目】
3.研究開発税制の延長・拡充
4.生産性向上設備投資促進税制の拡充
5.欠損金繰越期間の延長及び繰戻制度の復活
6.損金経理要件の見直し
7.海外生産拠点の国内回帰等促進税制の創設

【その他一般要望項目】
8.地方法人課税の見直し
(1)外形標準課税の更なる拡大反対
(2)法人事業税の損金不算入反対
(3)事業所税の廃止
9.受取配当の益金不算入制度の見直し
10.法人税法における中小企業定義の見直し
11.タックスヘイブン対策税制の見直し
12.地球温暖化対策税の見直し
13.交際費課税特例の延長
14.少額減価償却資産の課税特例の延長
15.印紙税の廃止

最重点要望項目では、今年度議論の中心になると思われる「法人実効税率の
引下げ」と、当会で長年要望を続けている「減価償却制度に係わる税制」を取
り上げています。

「法人実効税率の引下げ」は、平成27年度税制改正で、法人実効税率の段
階的な引き下げが決定されましたが、今年度は、その引下げ幅の更なる上乗せ
を図ることと、早期に20%台まで引下げることを要望しています。
最終的にはアジア周辺国並みの25%程度までの引下げが適正であると考え
ており、今後も継続的要望を続けていきたいと考えています。

また、「減価償却制度に係わる税制」では、特に償却資産に係る固定資産税
の見直しは、当会が長年取り組んでいるもので、特に機械装置などへの課税は
世界的にも稀であり、廃止を要望しています。

その他の要望項目は、この場での詳細な説明は省きますが、今後も当会は、
設備投資がより促進され、業界の企業活動環境がより良くなるよう、各種要望
活動を行っていく所存です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 統計更新情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

○2015年9月次受注短観発表(2015年9月30日15時公表)

《工作機械統計ページ》
https://www.jmtba.or.jp/machine/data

短観(2015年8月次) ※( )内は前月比

1、業況に関する判断(DI)
(a)会社全体の業況    足元 17.1 ( +5.8) 翌月  7.1
(b)工作機械事業の業況  足元 15.7 ( +0.2) 翌月  5.7

2、工作機械受注の先行き予測に関する判断(DI)
(c)受注総額の水準    足元  2.9 (+28.3) 翌月 -20.0
(d)受注内需の水準    足元 -7.1 (+11.2) 翌月 -20.0
(e)受注外需の水準    足元 -2.9 (+15.9) 翌月 -7.4

3、受注内需業種別の水準(DI)
(f)一般機械向けの受注水準  翌月  -17.1 (△25.6)
(g)自動車向けの受注水準 翌月  -9.1 (△15.1)
(h)電気・精密向けの受注水準 翌月  -14.5 ( △4.5)

4、受注外需地域別の水準(DI)
(i)アジア向けの受注水準   翌月 -11.8 (△13.2)
(j)欧州向けの受注水準    翌月   1.7 ( △5.0)
(k)北米向けの受注水準    翌月  0.0 ( △4.8)

(ひとこと)
9月の受注短観を見ますと、業況判断は足元で改善しましたが、翌月は、
「会社全体」、「工作機械事業」とも低下し、“10”を下回りました。
受注水準は、足元で総額、内外需とも2桁の改善となりましたが、
翌月は、総額、内外需とも「減少」超となりました。
翌月の受注内需業種別の水準は、主要3業種とも低下し、2011年3月以来、
全て「減少」超となりました。
一方、外需も翌月は主要3極とも低下し、欧州だけが「増加」超と
なりました。
内外需とも、今後の動向を注視していきたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 最新情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

------------------------------
1.「工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会」 参加申込受付中
------------------------------

日本工作機械工業会は、メカトロテックジャパン2015会期中、会場内で
工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会を開催します。

当講習会は、工作機械を長期間、精度を保ち、安全にご使用頂く上でのコツ・
知識や、不具合発生時、中古機購入時等にご注意いただきたい事項について、
簡潔にお伝えするもので、今回が初めての開催となります。

主に従事年数1~3年の工作機械オペレータの方を念頭に講習内容組んでお
りますが、工作機械ユーザの方であればどなたでもご参加いただけます。
受講料は無料です。

ご参加を希望される方は、日本工作機械工業会のページより申し込みを受け
付けております。

【工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会】開催のお知らせ

https://www.jmtba.or.jp/archives/6449

○お問い合わせ
日本工作機械工業会 調査企画部 行田(こうだ)
TEL:03-3434-3961

--------------------------
2.「工作機械トップセミナー2015」開催のお知らせ
--------------------------

当会では、今秋、ポートメッセなごや(名古屋国際展示場)にて開催される
メカトロテックジャパン2015に併せて、10月24日(土)・25日(日)
の両日、「工作機械トップセミナー」を開催します。

本セミナーは、全国の学生の皆様を対象に、工作機械メーカをはじめ、モノ
づくりの分野で活躍するトップの方々から幅広い視点で、世界で活躍する日本
の工作機械とその社会的重要性、工作機械技術の面白さ、工作機械産業で働く
ことの素晴らしさなどをわかりやすくご紹介することを目的として開催します。

本セミナーの詳細については以下URLにて公開していますので、ご参照くださ
い。

【工作機械トップセミナー】開催のお知らせ

https://www.jmtba.or.jp/archives/6449

※参加対象は大学院、大学、高等専門学校、工業高等学校等の学生の方です。

○お問い合わせ
(一社)日本工作機械工業会 丑久保(うしくぼ)、笹川
TEL:03-3434-3961
FAX:03-3434-3763
E-mail: topseminar@jmtba.or.jp

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○どの立場で考えるか。

今号では、税制改正要望を取り上げましたが、こうした問題を考えるとき、
必ず思うのは、どの立場で考えるのか、ということです。

法人税率引下げでは、財政面から国の立場はどうか、企業の立場ではどうか、
さらには、個人としてどうなのか(必ずといってよいほど出る「企業を優遇し、
個人の負担を重くする」という議論)、ということに思いを巡らせます。

しかし、何が正しくて、間違っているのか、それを判断することは容易では
ありません。もしかしたら答えは無いかもしれません。

ただ、そのことに無関心になったり、短絡的に良し悪しを判断するのではな
く、いろいろな立場から意見を聞き、知識を深めて自分の意見を持つことが大
事なのだろうと思います。

日常の様々なことで同じようなことが言えると思います。ついそういった気
持ちを忘れてしまうことが多いですが、なるべく常に意識できるよう、日々を
過ごしていきたいものです。

(T)

次回、Vol.169は2015年10月13日(火)に配信予定です。

毎度最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

【ましんつ~るまがじん】

■ご意見ご感想はこちらまで
send@jmtba.or.jp

\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\