ましんつ~るまがじん~vol.169~

INDEX

・今日のコラム………… EMO 2015 報告(速報)

・統計更新情報………… 2015年9月分受注速報発表

・最新情報……………… 1.平成26年度補正「ものづくり・商業・サー
ビス革新補助金」2次公募の補助事業者採択
について
2.会員名簿(2015年10月版)頒布開始

・編集後記……………… TPPと日本の工作機械産業(H)

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◇ 今日のコラム
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○EMO 2015 報告(速報)

10月5日(月)から10日(土)までの6日間、イタリア・ミラノ市でE
MO2015(欧州国際工作機械見本市)が開催されました。

会場の隣接地ではミラノ万博も開催されており、最寄りの駅は連日大勢の人
々で賑わっていました。

開幕直前の主催者発表によると、当会会員31社をはじめ日本からは約70
社が出展、EMO展全体としては前回(2009年)のミラノ開催に比べ12
%増となる約1,600社が出展しました。

国別出展企業数では、地元イタリアをはじめ欧州勢が多かったのですが、個
々の展示規模では、日本、韓国、台湾の大手・中堅企業が存在感を放っていま
した。なお、ここ数回のEMOで躍進が目立った瀋陽机床、大連机床等の中国
大手は、今回は出展を見合わせた模様です。

出展動向に関しては、高効率化、複合加工の進展、AM(アディティブマニ
ュファクチャリング)技術の融合等、昨年のJIMTOFと同様の傾向が窺え
ました。

また、インダストリ4.0等IoTを意識した出展は思ったほどの盛り上が
りが見られませんでしたが、各種稼働状況データを取得するための技術などは
各国大手企業を中心に見受けられました。こうしたデータをどう活用していく
か、工作機械業界としてのビジネスモデルが明確に姿を現すまでには、もう少
し時間がかかりそうです。

ミラノでの開催は、3回に1回(6年に1度)という希少性に加え、観光や
食事の面でも大変魅力があることから、日本からも多くの方々が来場されまし
た。全体的な来場動向に関する評価は会員により様々でしたが、商談成果が期
待を上回った会員も少なくないようです。主催者は後日、公式な来場者数を公
表する予定です。

なお、「ミラノ開催は今回が最後ではないか」との噂を会場で耳にしました
が、主催者によると、6年後(2021年)をはじめ、今後数回のミラノ開催
は確定しているとのことです。

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◆ 統計更新情報
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○2015年9月分受注速報発表(10月13日15時公表)

https://www.jmtba.or.jp/machine/data

速報(2015年9月分)

金額(百万円)前月比 前年同月比

受注総額    109,697 102.5 80.9

うち内需    48,029 100.6 97.7

うち外需    61,668 104.0 71.4

※ひとこと
9月の受注速報を見ますと、受注総額は、前月比で4カ月ぶり増加、前
年同月比は2カ月連続減少となりました。受注額は25カ月連続の1,0
00億円超えとなっています。
うち内需は、前月比で3か月ぶりに増加し、8カ月連続の400億円超
えとなったものの、前年同月比は27カ月ぶりに減少しました。
うち外需は、前月比が6カ月ぶりの増加となり、2カ月ぶりの600億
円超えとなりました。前年同月比は4カ月連続減少となっています。
9月は、年度半期の決算月ではあるものの、前月比でそれほど大きな伸
びは見られませんでした。ただし、内需は補助金効果の谷間の時期である
こと、外需ではアジアの電気機械向け特需が発現していないことを勘案す
れば、比較的高い水準を維持しているとも考えられ、今後の動向を注視し
たいところです。

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◆ 最新情報
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1.平成26年度補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」
2次公募の補助事業者採択について
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平成26年度補正ものづくり・商業・サービス革新補助金(2次公募)について、
平成27年6月25日(木)から8月5日(水)まで公募が行われました。

この期間に申請のあった13,350件について、地域採択審査委員会および
全国採択審査委員会において厳正な審査を行った結果、5,881件の補助金
の採択事業者が決定されました。

なお、予算額に達しましたため、2次公募をもちまして申請受付が終了となり
ます。

【本件に関するお問い合わせ先】
各地域事務局(都道府県中小企業団体中央会)
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2015/150930mono.pdf

※お問い合わせ受付けは、月曜日~金曜日(祝日を除く。)
10:00~12:00、13:00~17:00とさせていただきます。

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2.会員名簿(2015年10月版)頒布開始
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本書は毎年発行しており、当会の会員企業毎に主要拠点や主要生産品目等を収
録してあります。

○価格   1,000円(税込)/部

○購入方法
1.インターネット
日工会ホームページの「出版物」ページから、必要手続きを行い、ご注
文ください。
https://www.jmtba.or.jp/publication

2.FAX
購入部数、会社名、部署名、氏名、電話番号、送付先等を明記の上、
03-3434-3763までFAXしてください。

3.事務所販売
機械振興会館の当会事務所でも販売しております。

※書店等では販売しておりません。
※インターネット、FAXでのご注文の場合、送料をご負担いただきます。
※商品と請求書を同送いたします。
※納品書、領収書は通常発行しておりませんので、必要の場合はお知らせく
ださい。

○お問い合わせ
総務部 村田
TEL:03-3434-3961

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○TPPと日本の工作機械産業

2010年3月から5年半に亘って行われていた環太平洋戦略的経済連携協
定(TPP)交渉が10月5日に大筋合意となりました。

当会にとっての最大の関心事は「TPPにおける関税撤廃(又は関税低減)
品目に工作機械が含まれているのか?」にありますが、今のところ「工業製品
のうち99.9%の品目が関税撤廃の対象」という情報がある他、具体的品目
に関する情報は公表されておりません。

日本が既に参加国中8カ国と経済連携協定(EPA)を発効させている状況
にあって、TPPに関する業界の大きな関心は、主力製品(マシニングセンタ
、NC旋盤、NC研削盤)で4.2~4.4%となっている米国の輸入関税の
撤廃にあります。

これが実現された場合、日本メーカのみならず域内のものづくりの生産性向
上に役立つことが期待されます。

他国の工作機械産業との比較では、米韓自由貿易協定(米韓FTA)を活用
できる韓国勢と同条件で米国のユーザに工作機械を提供できるようになる他、
FTA・EPAが無いEUやスイス勢に対して有利な立場となります。

工作機械に関する情報が入り次第、業界内で情報共有したいと思います。

(H)

次回、Vol.170は2015年10月20日(火)に配信予定です。

毎度最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

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【ましんつ~るまがじん】

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send@jmtba.or.jp

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