ましんつ~るまがじん~vol.256~

INDEX

・今日のコラム………… 2017年度受注の概要

・統計更新情報………… 2018年4月分受注速報発表

・編集後記……………… 先端設備等導入計画(生産性向上特別措置法)に
             ついて(T)

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◇ 今日のコラム
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○2017年度受注の概要

今号では、先日発表された2017年度(17年4月~18年3月)の受注
実績について、詳細をご紹介いたします。

【受注総額】 1,780,339百万円 (前年度比 +38.1%)

2017年度の受注総額は、3年ぶりに増加し、初の1兆7千億円と、
これまでの最高額(07年度:1兆5,939億円)を大幅に上回り、
10年ぶりの過去最高額更新となりました。

月次の受注額は、年度を通じて好調に推移し、5月(1,299億円)
を除くすべての月で、1,300億円を上回り、11月以降はこれまで
超えたことのない、1,500億円を超える水準が継続し、3月は初の
1,800億円超えを記録しました。

国内外ともに、世界的な景気拡大に併せて効率化投資などの設備需要が
高まり、年度後半にかけて拡大基調が続く結果となりました。

【内需】 687,975百万円 (前年度比 +29.4%)

内需は2年ぶりの増加で、リーマンショック以降で初めて6千億円を超
えました。自動車や半導体関連の受注が堅調に推移し、年間を通じて5
00億円を超える水準が続き、3月には、90年バブル期の水準に近い
700億円超えを記録しました。

業種別の状況をみますと、全11業種が前年度比増加となっており、そ
のうち、航空・造船・輸送用機械と官公需・学校を除く9業種がリーマ
ンショック以降の最高額となるなど、需要の力強さがうかがえる結果と
なりました。

一方で、要素部品の長納期化に伴う、先行発注を指摘する声もあり、次
年度以降の動きを注意深く見る必要がありそうです。

内需比率は、外需の伸びが大きかったことから、前年度から2.6ポイ
ント低下し38.6%となりました。

金額(百万円)  前年度比増減
一般機械         281,355     +33.9
うち金型        27,865     △ 3.7
自動車          221,672     +27.8
うち自動車部品     150,374     +28.0
電気・精密        69,715     +48.8
航空・造船・輸送用機械  26,373     + 0.5

【外需】 1,092,364百万円 (前年度比 +44.2%)

外需は、世界的な景気拡大の影響もあって、リーマンショック以降の最
低額であった前年度から急回復し、3年ぶりの増加、14年以来2度目
の1兆円超えで、過去最高額を更新しました。

地域別に見ますと、アジアでは、中国市場の回復が顕在化し、一般機械
や自動車が伸びを見せたことに加え、電気機械向け特需も年間を通じて
見られたことから、東アジアは初の4千億円超えとなりました。また、
その他アジアでもインドで自動車、長らく低迷していたASEAN地域
も緩やかながら回復を示し、3年ぶりの1千億円超えとなりました。

欧州は、ドイツ、イタリアを筆頭としたEU域内の他、ロシア・その他
以外の全ての国・地域で前年度比増加となり、欧州計はリーマンショッ
ク以降で初の2千億円超えとなりました。

北米は3年ぶりの増加で、過去最高額を更新しました。アメリカでは、
新政権下での製造業への期待などから、投資意欲が高まる中、2017
年末の減税政策も追い風となり、活況を呈しています。

金額(百万円)  前年度比増減
アジア        550,991     +68.2
うち東アジア    443,428     +72.4
うちその他アジア  107,563     +52.5
欧州         232,723     +30.7
北米         289,779     +24.0

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◆ 統計更新情報
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○2018年4月分受注速報発表(5月14日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/machine/data

速報(2018年4月分)

金額(百万円) 前月比  前年同月比

受注総額   163,053     89.2   122.0

うち内需    68,492     90.7   135.7

うち外需    94,561     88.1   113.6

※ひとこと
4月の受注速報を見ますと、受注総額は前月比3カ月ぶり減少も、6カ
月連続の1,500億円超えで、4月としての過去最高額を更新しました
(従来:15年4月 1,346億円)。前年同月比は17カ月連続増加
となっています。
うち内需は、3カ月ぶりの前月比減少も、前月に次ぐリーマンショック
以降で2番目の高水準となりました。14カ月連続で500億円を超える
受注が続いており、需要の底堅さが感じられます。
また外需も、前月比2カ月ぶり減少ながら、6カ月連続の900億円超
えで、4月としての過去最高額を更新し(従来:14年4月 870億円)、
高水準の受注が継続しています。前年同月比は17カ月連続増加となりま
した。
内外需ともに数字を見る限りでは、今年に入ってからの傾向に大きな変
化は無いものと思われますが、業種別、国地域別等の詳細は確報時にお知
らせします。

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○先端設備等導入計画(生産性向上特別措置法)について

ものづくり補助金の加点要素、補助率アップの要件として取り上げられ、
注目されている「先端設備等導入計画(以下、先端設備)」については、そ
の根拠法律となる生産性向上特別措置法案が国会審議中のため、運用はこれ
からとなりますが、先日、証明書発行団体となる各工業会向けに、証明書発
行に関する説明会が開催されました。

法案段階であり、各種フォーマット等も固まっていない状況でありますの
で、現状で皆様にお伝えした方が良いと思われる内容を、今回は編集後記で
お伝えすることといたしました。

まず、本制度における設備の該当要件は、現在実施されている、中小企業
等経営強化法(経営力向上計画)と全く同じ要件になっています。そのため、
証明書は共通のフォーマットで運用される見込みとのことです。これにより、
当会での証明書発行の前段階で実施しております、該当設備申請も、改めて
行っていただく必要はなく、現在の登録内容を流用して運用する予定です。

一方、計画認定と設備取得のタイミングについては経営力向上計画(以下、
経営力)と異なりますので注意が必要となります。どちらも設備取得の前に
計画の認定を受けるということが基本となりますが、経営力の場合には、設
備取得後でも60日以内に計画の申請を行い、受理されれば計画にその設備
を含めることができましたが、先端設備の場合には、設備取得前の計画認定
が「必須」となります。その代わり、証明書の提出は、計画認定後でも可能
となります(設備取得年度内の提出の必要あり)。

その他、固定資産税の軽減率(ゼロ~1/2)、対象設備、計画認定プロ
セスなど、各自治体(市区町村)によって異なる可能性が十分にありますの
で、案件ごとに注意が必要になりそうです。

今後、法案が成立し、省令や各種フォーマットなど内容が固まり次第、改
めてお知らせしたいと思いますが、運用が開始されるまでは時間がかかるも
のと思われますので、今しばらくお待ち下さい。

(T)

次回、Vol.257は2018年5月23日(水)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

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【ましんつ~るまがじん】

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