ましんつ~るまがじん~vol.288~

INDEX

・今日のコラム………… CIMT2019 結果報告

・統計更新情報………… 2019年4月分受注速報発表

・最新情報……………… 1.工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会
                                                         参加申込受付中

2.2019工作機械関連技術者会議開催のお知らせ
      (一般社団法人日本能率協会)

・編集後記……………… 絶対に壊れないギター(S)

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◇ 今日のコラム
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○ CIMT2019 結果報告

今号では、4月15日(月)から同20日(土)までの6日間、中国・北京
市郊外の新中国国際展覧センターにて開催された第16回中国国際工作機械展
覧会「CIMT2019」の概要について報告します。

今回は、中国国際展覧センター既存8ホール(約10万平米)に加え、6つ
の仮設ホール(約4万平米)が増設され、その面積は過去最大の142,00
0平米に達しました。主催者によると、展示会場の北側に10万平米の拡張計
画があり、2022年までの竣工を予定しているとのことです。そしてこれが
実現すればCIMT2023の展示場面積は20万平米となる見込みです。

今回展には、世界28カ国・地域から過去最高となる1,712社(うち、
日工会会員49社)が出展しました。また、来場者数は、319,371人
(うち参観者数139,079人)で、止まっていた商談が動き出すなど、総
じて引合いも悪く無かった模様です。

中国市場の展望について、CMTBA(中国工作機械工具工業協会)の毛会
長は、「2019年の工作機械業況には下方圧力が存在するものの、全体とし
て継続的に更新需要が維持される。主要な経済指標は2018年と同じか、緩
やかな下降を示すが、(ユーザー業種である)様々な副次産業は、異なった動
きとなる」との見通しを示しました。

出展機動向としては、全体として5軸制御マシニングセンタの出展が旺盛で
した。中国メーカーからは、テーブル旋回形等の5軸機40台超の出展が確認
されました。傾向としては、機械サイズに比してテーブルが大きく、作業性と
ワークの視認性に優れた、片持ち回転テーブルタイプが主流で、その多くは、
台湾製のテーブルとドイツ製のNC装置が採用されていました。

また、ネットワークを活用した機械の稼働状況の一元管理等、IoTを意識
した出展も増えました。中国版IoTプラットフォーム「NC―LINK」も
展示され、その成果として仕組みの構築と、7つの標準等が紹介されました。

このように、商談・出展機ともに実りある内容でしたが、中国最大手の大連
机床集団と瀋陽机床集団が、経営再建中のため、出展を見送ったことが、業界
関係者に大きなインパクトを与えました。

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◆ 統計更新情報
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○2019年4月分受注速報発表(5月15日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/machine/data

速報(2019年4月分)

金額(百万円)前月比 前年同月比

受注総額    108,654   83.2   66.6

うち内需    43,520   80.7   63.5

うち外需    65,134   84.9   68.9

※ひとこと
4月の受注速報を見ますと、受注総額は期末効果が剥落し、前月比2カ
月ぶり減少、前年同月比7カ月連続減少で、2カ月ぶりの1,100億円
割れとなりました。1千億円超えは30カ月連続となっています。
うち内需は、前月比2カ月ぶり減少、前年同月比5カ月連続減少で、2
カ月ぶりの500億円割れとなりました。
また外需は、前月比2カ月ぶり減少、前年同月比7カ月連続減少で、2
カ月ぶりの700億円割れとなりました。
4月は、概ね2月実績と同程度で、国内外で慎重な動きが続いています。
さらに、このところでは米中貿易摩擦の問題が再び動きを見せる等、予断
を許さない状況が続いており、今後の動向が注目されます。
業種別や国・地域別の状況については、確報時にお知らせいたします。

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◆ 最新情報
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1.工作機械ユーザ向けメンテナンス講習会 参加申込受付中
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本年6月に名古屋で開催されるインターモールド展に合わせ、日工会では
「工作機械ユーザ向けメンテンナンス講習会」を開催いたします。

工作機械の構造や取り扱い上の注意点、設備環境が機械に及ぼす影響、各種
精度測定の基本など、ユーザの皆様が工作機械の性能を引き出し、安全かつ長
期間ご使用頂くための基本的な知識や、よくある不具合事例とその予防策につ
いて、わかりやすく解説する講習会です。

参加者にはテキストを無料で贈呈します。

これまでも国内数カ所で開催しており、毎回大勢の方が聴講されている人気
の講習会です。参加には事前登録が必要になりますので、参加をご希望される
方は、以下URLより、お申込みをお願いいたします。

【概 要】

日 時:2019年6月21日(金)13:00~14:30

会 場:ポートメッセなごや 交流センター3階 会議ホール

定 員:300名(聴講無料、事前登録制)

講 師:(一社)日本工作機械工業会 サービス部会長
東京理科大学理工学部非常勤講師
小島 輝一 氏

【お申込みURL】
https://www.intermold.jp/nagoya/seminar/sp/12/

【お問い合わせ】
(一社)日本工作機械工業会 調査企画部 行田(こうだ)
TEL:03-3434-3961

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2.2019工作機械関連技術者会議開催のお知らせ
(一般社団法人日本能率協会 主催)
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2019年7月3日(水)・4日(木)の2日間、三田NNホール(東京都
港区)において、(一社)日本能率協会主催による「2019工作機械関連技
術者会議」が開催されます。

本会議は、注目の最新工作機械技術について情報を収集するまたとない機会
と存じますので、奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。
なお、日本工作機械工業会会員企業の皆様には、後援団体料金が適用され、
通常料金よりも安い料金でご参加いただくことができます。

1.開催日程:7月3日(水)・4日(木)の2日間

2.会  場:三田NNホール

3.プログラム

セッション1 設計と製造の見える化によるものづくりの変革
7月3日(水)10:00~13:00
●講演1:寸法公差から幾何公差への変革
-機能要求を正しく伝える公差指示と設計の見える化による
働き方改革の実現-
大林 利一 氏 いすゞ自動車(株)
CAEデジタル開発推進部 デジタル推進グループスペシャリスト
●講演2:リーン生産実現に向けた工場見える化の取り組み
斎藤 賢宏 氏 (株)デンソー 生産技術部 部長

セッション2 価値創造のための設計・製造技術
=トポロジー最適化を使いこなす=
7月3日(水)14:00~17:00
●講演1:トポロジー最適化の考え方と機械構造設計への展開
西脇 眞二 氏 京都大学
大学院工学研究科 機械理工学専攻 教授
●講演2:身近に使えるトポロジー最適化ツールのものづくり分野への活用
月野  誠 氏 (株)くいんと
HiramekiWorks プロジェクトリーダー
●講演3:トポロジー最適化による工作機械設計と製造の実際
新藤 良太 氏 (株)ナガセインテグレックス
常務取締役 技術部長

セッション3 高品位金型の高速・高精度加工
7月4日(木)10:00~13:00
●講演1:高品位加工を実現するための技術
ファインサーフェステクノロジー
/高品位金型加工実現のための制御技術
岩下 平輔 氏 ファナック(株)
サーボ研究所・ソフトウェア研究所 副所長
●講演2:超精密立形加工機による
小径エンドミル加工の高速・高精度化技術
天野  啓 氏 東芝機械(株)
ナノ加工システム事業部 ナノ加工開発センター 部長
●講演3:5軸加工機を利用したハイテン鋼用金型の高能率加工
金谷  潤 氏 (株)牧野フライス製作所
加工技術本部 副本部長

セッション4 加工状態の見える化による品質の向上技術
7月4日(木)14:00~17:00
●講演1:ばらつきの見える化による品質問題の真因を解く
貫井 佳弥 氏 (株)ファソテック
製造ソリューション部 部長
●講演2:ノーベル賞技術を活用した複雑形状部品の測定・検査・補正加工
泉  貴士 氏 (株)光コム
ソリューション事業本部 ゼネラルマネージャー
●講演3:研削焼け兆候の見える化による加工品質向上技術
水谷 吉宏 氏 (株)ジェイテクト
工作機械技術部 加工・工法技術室 研削グループ グループ長

4.参加料金・プログラム詳細等

https://school.jma.or.jp/kousaku/

よりご確認下さい。

5.お問い合わせ
一般社団法人日本能率協会 JMAマネジメントスクール
(受付時間:月~金曜日 9:00~17:00 但し、祝日を除く)
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22
TEL:03-3434-6271  FAX:03-3434-5505
E-mail : seminar@jma.or.jp

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○絶対に壊れないギター

先月、スウェーデンに本拠を置くサンドビック社より、積層造形と切削機で
製作した「壊れないギター」の動画が公開されました。そのタイトルに驚きま
したが、動画の中で同社が製作したギターがいかに壊れないかパフォーマンス
を行っているのが、世界最速の速弾き?と言われている、かの有名ギタリスト
Y.M氏で、ハードロックファンの間では話題になっているようです。

作りこみにもこだわりがあり、ギターボディと小物部品はチタン合金粉末を
用いて積層造形したものをフライス仕上げ加工を行い、ネック部分はステンレ
スで製作、特に指板は、運指を滑らかにするためにY.M氏のギターの特徴であ
るスキャロップ加工が施される等、ファンの方は思わず笑ってしまったのでは
ないでしょうか?

少々話題がマニアック的になり申し訳ありませんでしたが、このような挑戦
を通じて、普段あまり接触することのない業界の方々や、広く一般の方々に、
工作機械をより知っていただく上でも、とても有意義な取組みと感じました。
いずれか展示会等でギターが公開されることを期待したいです。

(S)

次回、Vol.289は2019年5月23日(木)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

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【ましんつ~るまがじん】

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