ましんつ~るまがじん~vol.384~
INDEX
・今日のコラム………… 2022年 暦年受注の概要
・統計更新情報………… 2023年1月分受注速報発表
・最新情報……………… 1.令和4年度補正省エネ補助金の事前情報が
公開されました
2.2022年度「工作機械の輸出管理研修会~輸
出管理実務者のために~」開催のお知らせ
・編集後記……………… 名画は嘘をつく(H)
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◇ 今日のコラム
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○2022年 暦年受注の概要
【受注総額】 1,759,601百万円 (前年比 +14.2%)
2022年の工作機械受注額は、2年連続の増加で、前年比+14.2
%の1兆7,596億円となりました。2021年からの回復傾向が継
続し、コロナ禍からのペントアップ需要や半導体関連需要、EV関連需
要が多く発現した結果、4年ぶりに1兆7千億円を上回り、2018年
(1兆8,158億円)に次ぐ過去2番目の受注額を記録しました。
このうち、NC工作機械は、1兆7,275億円(同+14.0%)で、
受注額全体に占めるNC工作機械の比率は98.2%(同▲0.1ポイ
ント)と、7年連続で98%を上回りました。
【内需】 603,231百万円 (前年比 +18.2%)
2022年の内需は、前年比+18.2%と2年連続で増加し、4年ぶ
りの6千億円超えとなりました。
9月頃までは、人手不足の中での部品不足に伴う増産対応による自動化
需要や半導体関連需要等を、補助金が後押しする形で堅調に推移し、3
月には602億円を記録するなど、500億円/月前後の水準が続きま
した。
しかし、10月以降は、欧米での金利上昇とインフレによる先行き不安
等から慎重姿勢が強まり、11月にJIMTOFが開催されたものの、
やや力強さに欠ける展開となりました。
業種別にみますと、全11業種中9業種で前年比増加となりました。主
要4業種では半導体関連や部品不足に伴う増産対応などから、一般機械
や電気・精密で前年比2割を超える増加と順調な回復が続いた一方、E
V化の流れを受けて設備投資が停滞した自動車、コロナ禍で航空産業の
低迷が続いた航空機・造船・輸送用機械などは2割に満たない伸びとな
りました。その他、「電気機械(同+26.6%、570億円)」や
「金属製品(同+25.6%、506億円)」、「その他需要部門(同
+33.2%、141億円)」は、2000年以降の最高額を記録しま
した。
金額(百万円) 前年比
一般機械 243,465 +21.4
うち金型 34,462 +28.7
自動車 134,719 +17.0
うち自動車部品 92,957 +10.6
電気・精密 86,507 +24.6
航空・造船・輸送用機械 18,856 +17.7
【外需】 1,156,370百万円 (前年比 +12.1%)
2022年の外需は、前年比+12.1%と2年連続で増加し、2年
連続の1兆円超で初めて1兆1千億円を超え、過去最高額を更新しま
した。
年初から高水準の受注が続き、年間を通して900億円を下回った月
は2カ月(8月、11月)のみでした。前年に外需を支えた中国のテ
レワーク関連需要やEMSの大型受注はほぼ見られませんでしたが、
中国では半導体関連、EV関連、自動化投資が旺盛だったほか、欧州、
北米でも半導体関連、自動化関連の投資が目立ちました。
地域別の詳細を見ますと、アジアは2年連続で増加し、初めて5,5
00億円を超え、過去最高額を更新しました。このうち、東アジアは
韓国(同+0.7%、329億円)、台湾(同+3.5%、359億
円)、中国(同+5.3%、3,770億円)が前年比増加を示し、
台湾と中国は2年連続で過去最高額を記録しました。その他アジアも
2年連続で前年比増加し、4年ぶりに1,000億円を上回りました。
インド(同+6.4%、404億円)は、自動車関連を中心に堅調に
推移したほか、域内の全ての国・地域で前年比増加を示し、マレーシ
ア(同+42.1%、137億円)は過去最高額を記録しました。
欧州は、2月のロシアによるウクライナ侵略により、エネルギ問題な
どリスク要因を多く内包し、ロシア向けのキャンセルが多く発生した
中でも、2年連続で前年比増加し、過去4番目の受注額を記録しまし
た。国別では、「ロシア・その他」を除く全ての国・地域で前年比増
加し、イタリア(同+1.2%、422億円)は過去最高額を更新し、
トルコ(+5.4%、164億円)、スイス(+46.8%、116
億円)は、統計区分開始(2015年)以来の最高額を記録しました。
北米は、2年連続の増加で4年ぶりに3,000億円を超え、過去最
高額を記録しました。アメリカ(同+23.6%、3,119億円)
は、自動車で日本と同様、やや回復が遅れているものの、ジョブショッ
プ関連、インフラ、医療、半導体、建設機械、農業機械など幅広い業
種で自動化などを背景に旺盛な需要が発現し、初めて3,000億円
を超え、過去最高額を更新しました。また、カナダ(同+10.1%、
172億円)も初の170億円超で過去最高額を更新した一方、メキ
シコ(同+5.4%、153億円)は、EV化の流れの中で大型の自
動車関連投資が見られず、4年連続の200億円割れとなりました。
金額(百万円) 前年比
アジア 556,674 + 7.6
うち東アジア 445,808 + 4.7
うちその他アジア 110,866 +21.2
欧州 231,091 + 9.7
北米 344,477 +22.0
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◆ 統計更新情報
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○2023年1月分受注速報発表(2月9日15時公表)
http://www.jmtba.or.jp/machine/data
速報(2023年1月分)
金額(百万円) 前月比 前年同月比
受注総額 129,083 91.8 90.3
うち内需 43,410 102.7 98.3
うち外需 85,673 87.2 86.8
※ひとこと
1月の受注速報を見ますと、受注総額は前月比で2カ月ぶり減少、前年
同月比も2カ月ぶり減少し、17カ月ぶりに1,300億円を下回りまし
た。1,000億円超は24カ月連続となります。
このうち内需は、前月比で2カ月ぶり増加、前年同月比で5カ月連続減
少となり、2カ月連続で450億円を下回りました。1月での前月比増加
は2011年(+0.3%)以来12年ぶりのことであり、12月に期待
されたJIMTOF効果がずれ込んだ影響か、大型受注の発現によるもの
か、確報で確認したいと思います。
一方外需は、前月比で2カ月ぶり減少、前年同月比は2カ月ぶり減少で、
2カ月ぶりに900億円を下回りました。中国での旧正月による営業日減
などの影響も考えられますが、内需同様1月は季節的に前月比は減少しや
すい月であり、季節的な動きも大きいと考えられます。
地域別の額など1月の受注に関する詳細は、2月21日の確報発表時に
改めてお知らせ致します。
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◆ 最新情報
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1.令和4年度補正省エネ補助金の事前情報が公開されました
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2月3日(金)に、令和4年度補正の省エネ補助金に関し、執行団体である
環境共創イニシアチブ(SII)のホームページに公募情報(予告)が掲載さ
れました。
今回より、これまでA~D類型あったもののうち、C類型(指定設備)のみ
事業名称が異なっています。
現段階では、概要及び公募スケジュール(予定)のみとなっておりますが、
事前情報としてご確認いただけますと幸いです。
・令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業
https://sii.or.jp/senshin04r/
・令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業
https://sii.or.jp/shitei04r/
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2.2022年度「工作機械の輸出管理研修会~輸出管理実務者のために~」開催
のお知らせ
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当会では、来る3月9日(木)東京、15日(水)名古屋にて2022年度
「工作機械の輸出管理研修会~輸出管理実務者のために~」を開催します。
工作機械の輸出管理に係る法令等の概略を一通り把握されている輸出管理実
務者を対象に法令への対応方法等について解説致します。
コロナ禍への対応としてオンラインによる受講も可能となっております。
当会ホームページより詳細をご確認頂き、是非ご参加下さいますようお願い
申し上げます。
【「工作機械の輸出管理研修会」開催のご案内】
https://www.jmtba.or.jp/archives/11547
<本講習会に関する問い合わせ先>
(一社)日本工作機械工業会 業務国際部 廣井、礒嵜
TEL:03-3434-3961
メール:hiroi@jmtba.or.jp(廣井)
isozaki@jmtba.or.jp(磯嵜)
■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
○名画は嘘をつく
NHKの番組「びじゅチューン!」で放送された「何にでも牛乳を注ぐ女」
にはまり、最近機会を見つけて絵画を見るようになりました。
絵画に対する難しいイメージもパロディによって身近に感じられ、入口とし
て良かったなと思います。
併せて「名画は嘘をつく」という本を買いました。数々の有名絵画が描かれ
た当時の世相や隠されたメッセージが紹介されており、タイトルと描写がかけ
離れているのは何故?どこまでが写実でどこからが空想?一体何をしている絵
?などが少し分かるようになり、絵画の見方も結構変わるなと感じています。
ルネサンス美術、バロック美術、新古典主義、ロマン主義、写実主義…、中
高生の頃習った世界史のたどたどしい記憶…、子供が中学生になる前に要復習
です。
(H)
次回、Vol.385は2023年2月21日(火)に配信予定です。
毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。
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【ましんつ~るまがじん】
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