ましんつ~るまがじん~vol.48~

INDEX

・今日のコラム………… JIMTOFを振り返る(第10回~第12回)

・統計更新情報………… 2012年5月次受注短観発表

・最新情報  ………… 精密工学会主催 第354回講習会「技術で攻め
る医工連携―加工技術で攻める!」開催

・編集後記  ………… シェールガス開発と工作機械

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◇ 今日のコラム
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○JIMTOFを振り返る(第10回~第12回)

過去のJIMTOFを振り返るコラムをシリーズでお伝えしております。
今号では、第10回から第12回までを紹介します。

[特徴]

1980年代初頭の日本経済は、円安基調の為替を背景とした対米輸出の加
速により、輸出産業を中心に飛躍的な成長を遂げました。また、79年の第二
次オイルショックの教訓から製造業が省力・省エネを図った小型製品の開発に
力を入れたことも重なり、特に小型自動車がアメリカで絶大な支持を受け、対
米輸出が拡大しました。

これにより日米貿易摩擦が深刻化したことから、日本の自動車業界は「対米
輸出自主規制」を実施し、併せてアメリカでの現地生産に踏み出すなど、輸出
均衡への配慮が図られました。

日本の工作機械産業は、自動車産業の躍進などを背景に、生産額世界第3位
となった80年以降、81年が第2位、82年には第1位になりました(この
年から2009年まで生産額世界一の座を維持することとなります)。

また、81年にはNC化率が初めて5割を突破しました。更に、対話型NC
が登場すると共に、省力・省エネを図る電気・精密機械向けの小型NC機が
ブームとなりました。

そして、自動工具交換装置(ATC)を搭載したマシニングセンタやターニ
ングセンタ、無人運転を可能としたフレキシブルマニュファクチャリングシス
テム(FMS)、また自動搬送車やパレットストッカーなど大システム規模に
ならないFMSのセル版(工作機械+ロボット、あるいはオートローダーなど)
であるフレキシブルマニュファクチャリングセル(FMC)が登場し、多品種
少量生産の省力化に貢献しました。更にCAD/CAMも登場するなど、一貫
生産ラインが実現するようになりました。

こうした中、第10回から第12回までのJIMTOFは下記の通り開催さ
れました。

[開催概要]

-第10回(1980年 10月31日~11月11日)-

・会場   :東京晴海会場
・会場面積 :116,000平方メートル
・展示館面積:56,168平方メートル(3,826小間)
・出展者数 :521社
・総入場者数:601,423人(延べ人数)
・参加国  :21カ国
・出展機数 :513台(うちNC機 249台)※日工会会員のみ

-第11回(1982年 10月28日~11月8日)-

・会場   :大阪国際見本市港会場
・会場面積 :120,000平方メートル
・展示館面積:54,693平方メートル(4,228小間)
・出展者数 :726社
・総入場者数:633,597人(延べ人数)
・参加国  :20カ国
・出展機数 :503台(うちNC機 341台)※日工会会員のみ

-第12回(1984年 10月30日~11月8日)-

・会場   :東京晴海会場
・会場面積 :116,000平方メートル
・展示館面積:66,366平方メートル(4,625.5小間)
・出展者数 :537社
・総入場者数:604,620人(延べ人数)
・参加国  :22カ国1団体
・出展機数 :510台(うちNC機 400台)※日工会会員のみ

次回は、第13回から第15回までのJIMTOFをご紹介致します。

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◆ 統計更新情報
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○2012年5月次受注短観発表(2012年5月30日15時公表)

短観(2012年5月次)

1、業況に関する判断(DI)
(a)会社全体の業況    足元  5.9  翌月  5.9
(b)工作機械事業の業況  足元  5.9   翌月  5.9

2、工作機械受注の先行き予測に関する判断(DI)
(c)受注総額の水準    足元  2.9  翌月  4.4
(d)受注内需の水準    足元  -1.5  翌月  0.0
(e)受注外需の水準    足元  4.5   翌月  6.1

3、受注内需業種別の水準(DI)
(f)一般機械向けの受注水準  翌月  1.5
(g)自動車向けの受注水準   翌月  6.3
(h)電気・精密向けの受注水準 翌月  -7.5

4、受注外需地域別の水準(DI)
(i)アジア向けの受注水準   翌月  4.5
(j)欧州向けの受注水準    翌月  -3.6
(k)北米向けの受注水準    翌月  8.6

(ひとこと)
5月の受注短観をみると、足元は4月から概ね横ばいでの推移となっていま
す。翌月は受注水準と内外需は上昇していますが、内需業種別、外需地域別の
指標はアジアを除き横ばいとなっており、今後の動向についても足元の状況が
しばらく続くものと思われます。
一方で、世界経済の状況には、先行き不透明感が広がっており、これらの影
響を注視したいと思います。

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◆ 最新情報
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精密工学会主催 第354回講習会「技術で攻める医工連携―加工技術で攻め
る!」開催のお知らせ
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このたび、公益社団法人精密工学会主催により、第354回講習会「技術で
攻める医工連携―加工技術で攻める!」が開催されますので、ご案内致します。
読者の皆様にご参考いただける内容ですので、奮ってご参加下さい。

1.日 時:平成24年6月29日(金)10:00~16:40

2.会 場:中央大学 後楽園キャンパス2号館2階 2215室および2221室
(〒112-8551 東京都文京区春日1-13-27)

3.プログラム(予定)
●講演:形の制御によるバイオマテリアルの高機能化ー医学的見地からみた
精密工学への期待
東京大学 大学院工学研究科バイオエンジニアリング専攻
鄭 雄一 教授
●講演:変形性股関節症患者に対する人工股関節の適用と問題点
金沢工業大学 工学部機械系 新谷 一博 教授
●講演:βチタンパイプを基軸に展開する医工連携
二九精密機械工業株式会社 営業統括部 速水 哲雄 氏
●講演:特殊加工法を用いた微細医療部品の試作技術
岡山県工業技術センター 窪田 真一郎 氏
●講演:金属系生体・医療材料の現状・課題とその表面改質
慶応義塾大学 理工学部機械工学科 小茂鳥 潤 教授
●講演:医療分野へ進出するものづくりベンチャー企業
独立行政法人中小企業基盤整備機構 統括インキュベーション
加藤 英司 氏

4.参加費
精密工学会会員 20,000円(日工会会員企業は会員扱いとなります)
非会員 30,000円
※会員・非会員ともいずれも講習会テキスト代を含みます。

5.申込み方法
精密工学会ホームページよりお申込み下さい。
http://www.jspe.or.jp/event/koshukai/kaikoku/354.html

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○シェールガス開発と工作機械

最近のニュースや新聞などで、シェールガスという言葉を良く見聞きするよう
になりました。特に今年は、日本の大手商社によるシェールガス開発権益の獲
得が複数発表され、少しずつ身近に感じられるようになってきたと思います。

シェールガスは非常に古い地層に見られるシェール層に存在するため、比較的
若い断層と言われる日本よりも、大陸にかなりの埋蔵量があるものと推測され
ており、北米では既に採掘量の増加によるLNGの低価格化が起きています。

世界で最も多くの埋蔵量が見込まれている中国では、第12次五カ年計画(2
011~2015年)において、シェールガス探査を重点項目に位置付けてお
り、四川省等で開発が進むと見られています。

シェールガス用掘削機ドリルヘッドなどの部品加工においても、工作機械は欠
かせませんが、ここでも日本の工作機械が活躍しています。今後、各国でのガ
ス開発が拡大するに連れ、日本の工作機械の活躍の場も更に広がることを期待
したいです。

(H)

次回、Vol.49は2012年6月11日(月)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

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【ましんつ~るまがじん】

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